はなし塚
台東区寿二丁目九番七号 本法寺
本法寺
はなし塚
台東区寿二丁目九番七号 本法寺
この塚が建立された昭和十六年十月、当時国は太平洋戦 争へと向かう戦時下にあり、各種芸能団体は、演題種目に ついて自粛を強いられていた。落語界では、演題を甲乙丙 丁の四種に分類し、丁種には時局にあわないものとして花柳界、酒、妾に関する噺、廓噺等五十三種を選び、禁演落語 として発表、自粛の姿勢を示した。この中には江戸文芸の名作といわれた『明烏』『五人廻し』『木乃伊取』等を含み、高座から聴けなくなった。
「はなし塚」は、これら名作と落語界先輩の霊を弔うた め、当時の講談落語協会、小咄を作る会、落語講談家一同、 落語定席席主が建立したもので、塚には禁演となった落語 の台本等が納められた。
戦後の昭和二十一年九月、塚の前で禁演落語復活祭が行われ、それまで納められていたものに替えて、戦時中の台本などが納められた。
平成十六年三月
台東区教育委員会